めまいの患者さんが急に増えました。
地震以降、急にめまいの患者さんが増えました。
たまには真面目に、病症について書いてみました。
以下、最近増えているめまいの特徴についてです。
****************************************
地震以来、元々めまいの既往歴がある方は、「何かまだ揺れている気がする」など、めまいの余波と言いますか、めまいの残動が残
っている方が多くいます。中には、頭の中がまだ揺れているような気がして、常に頭が重たいという方もいます。
これは「地震酔い」とか「下船病」などと言う呼び名がつけられている症状で、いわゆる「船酔い」「車酔い」の続きの様な症状です。
ひどいと、胸焼け、吐き気を起こし、実際に吐いてしまう方もみえます。つわりなどとこう言った症状が重なると、症状は最悪ではないでしょうか?
中部地方でさえこう言った症状の方が多いので、関東、東北など、実際にまだ余震が続いているところでは、こう言った症状に悩まされている方が多くいるのではないかと想像できます。
元々こう言った「めまい」や「フラつき」は、数日に及ぶ航海やエレベーターガールやキャビンアテンダントなどの仕事で、長期間、体が揺れることによって発症します。もちろん、めまいが既往歴としてある方や、乗り物酔いになりやすい方が、ジェットコースターや遊覧船など、ほんの数分体が揺れただけでも発症することもあります。中には、「孫のブランコを押していたらそれ以来頭が揺れている気がする」といった方もあります。
☆朝日新聞より(3/18より)
地震でもないのに揺れているようなめまいやふらつきなどを感じる「地震酔い」に悩む人が増えている。車酔いや船酔いと同じように、視覚情報と平衡感覚とのズレが原因だ。ストレスも一因といい、専門家は「不安を和らげることが大切」と呼びかける。
災害・紛争地域での医療支援が専門で、阪神大震災でも救護活動をした日本赤十字九州国際看護大学の学長、喜多悦子医師によると、地震酔いは周期が長い揺れが何度も続く場合に起きやすいという。今回は揺れた時間が長く、余震の回数も多かったため、症状を訴える人が多いとみる。
「余震がまた来るかも知れない」という不安感が、症状を強めている面もある。ゆっくりとした深い呼吸を何度か繰り返すと、気分が落ち着くという。避難所では周囲の人と手をさすりあう、手を握るなどの「手当て」も、効果的だという。「温かいお茶を少しずつ飲んだり、手足を伸ばしたりしてリラックスを心がけてみて」
朝日新聞東京社会グループが発信するツイッター(http://twitter.com/asahi_shakai)でこうした対処法を紹介したところ、「わかる!」「酔ってる人本当多い」などの反響が続々と寄せられた。なかには「地震後ずっと体が揺れてる気がする……」と書き込んだ人もいた。(岩波精)
.
☆漢方医学的には
「めまい」や「フラつき」にもいろいろと種類があるのですが、ある程度種類別けをして説明します。
ただ、「めまい」や「フラつき」には共通したものがあります。それは「のぼせ」です。「のぼせ」とは、頭が熱くなるっ事です。この「のぼせ」が、どこからくるかを考えると対処法も見えてきます。
①高血圧または、高血圧予備軍(高脂血症・糖尿病など)
高血圧になると、胸から上の上半身に血液がたまる傾向があります。その為、常に上半身は暑がりなのですが、足先は冷たいという方がいます。男性によく見られるタイプです。上半身に血液がたまりやすいので、慢性化したり、悪化したりすると心筋梗塞や脳梗塞など、心臓や脳の病気を引き起こしやすくなります。高血圧の方に見られるめまいは「立ちくらみ」のようなふわ~っとしためまいです。暖房の良くきいた部屋で急に立ち上がったり、お酒を飲んでいる時に急に立ち上がったりすると、ふわーっとしてよろけてしまいます。常にのぼせていますので、さらに上半身に熱を持つ状況におかれるとすぐに立ちくらみを起こしてしまいます。
②貧血タイプ
貧血になると人間は冷え性になります。少ない血液で各器官を栄養していますので、手足末端や下腹部などは血液不足で特に冷えています。その分、胸から上の上半身はほてっています。人間は貧血になると少ない血液で各器官を栄養しなければいけないので、生きて行く上で特に大切な脳や心臓などがある上半身に血液が集中するようになります。上半身に血液が集中すると頭ばかりが熱くなってしまい、高血圧の方と同じように立ちくらみを起こしやすくなります。また反対に、のぼせが少ないと、今度は頭の血液が足りなくなり頭がふわふわしたようなめまいを起こします。若い女性では月経との関係でのぼせとふわふわめまいを繰り返す方がいます。
③むくみタイプ
ここで言う「むくみ」は手や足がむくむようなタイプの方から、胃腸を中心に水がたまる方がいます。手足がむくむ方は水が溜まっているのは見た目に分かりますが、胃腸を中心に水が溜まっている方は、「むくみ」の自覚が無い方がほとんどです。両方のタイプに共通してある症状は「慢性的なだるさ」です。胃腸を中心に水が溜まっている方は症状としては胃もたれ感が頻繁にあったり、舌に白い苔が多く乗っていたり、お腹を横に振ると「チャポチャポ」と音がします。手足がむくむタイプの方は体の中の水分を汗や尿に変える働きが弱いため、発散、発汗がうまくできず、体に余分な熱がたまりやすくなります。人間は発汗することによって体温を調節していますので、手足がむくむタイプの方は体温調節が上手くできないので、寒がりで暑がりになります。つまり、少し寒いとすぐに冷え込んでしまい、少し暑いと汗だくになってしまいます。少し暑い状況のところにいるとのぼせにつながってきます。胃腸を中心に水が溜まっている人も胃に熱を持つため、熱は上に上がる性質がある為、やがてのぼせに繋がります。むくみタイプの方のめまいには、フワフワするめまいもありますが視野がグルグルと回転するめまいがおこるのも特徴です。
清須市の鍼灸院で働く若先生より