低血圧って何?

低血圧症とは、血圧が通常よりも低い血圧により、何かしらの症状が現れる状態です。
低血圧に確定的な定義はありませんが、一般的には上の血圧が100mmHg未満の状態を指します。
血圧が低くなる原因は、脱水、甲状腺機能低下症、糖尿病、パーキンソン病などさまざまなものがありますが、ここでは、原因となる特定の疾患や異常がなく、血圧だけが低い「本態性低血圧」を基準に取り上げます。

本態性低血圧症とは?

本態性低血圧は、特定の原因になるものはなく、ほぼ体質としての低血圧です。
低血圧症では、立ちくらみ、頭痛、耳鳴り(耳の詰まり感)、動悸、胃もたれ、食欲不振、疲れやすさ、だるさ、めまい、などの症状が現れます。
時間帯としては、活動し始める朝方に症状がみられることが多く、なかなか起きることができない、午前中は倦怠感が強い、などの症状が現れます。

漢方はり治療では

血圧という考え方は近年になって普及してきた考え方で、漢方医学が作られた頃にはありませんでした。
しかし、漢方医学は脈を見ながら診察、診断しますので、血流は把握できていました。
漢方医学の特徴としては、まず病症からアプローチするため、「疲れやすくだるい」という症状があり、尚且つ、脈を見た時に、脈が弱々しく流れていれば、血流を良くして、疲れ、だるさを取ろうと考えます。
低血圧に伴う、めまい、立ちくらみがあれば、血流を良くすることで、めまい、立ちくらみにならない体づくりをしようと考えます。
この様に、症状にアプローチすることで、結果的に低血圧が改善されるのです。

血液の質と流れを改善

体質的に低血圧の方の方は、大きく分けて2つのタイプに分けることができます。
一つは、血液の流れが悪い方です。もう一つは、血液自体の生成が遅い方です。極端に血圧の低い方は両方絡んでいる場合がほとんどです。 〈血液の流れが悪い方〉
血流が悪く手足末端が冷えるのが特徴です。
心臓から拍出された血液が勢い良く全身に廻らないため、動作の開始が遅くなります。その為、朝はどうしても動きが緩慢になってしまい、思考もゆっくりになります。
無理をすると、立ちくらみ、頭痛、耳鳴り(耳の詰まり感)、動悸を発症します。
女性に多く、生理や出産が関係することも多いです。
また、症状は心にも影響します。
些細なことを大きな不安と感じたり、決断力が不足し優柔不断になったり、自己嫌悪に陥り「こうなったのはあの人のせいだ」と被害妄想的になることもあります。
体調が悪くなると、顔色が青白くなるのも特徴です。
〈血液の生成が遅い方〉
体質的に、胃腸の消化吸収が弱く、血液自体の生成が遅い方がみえます。
血液自体が薄く、少ないため血流も緩慢になってしまいます。その為、朝は胃腸を働かせることができないため、胃もたれ、食欲不振、吐き気などの胃腸症状を伴います。朝食を食べられないので、午前中は動きが緩慢になってしまいがちです。
この体質の方は、根深い「だるさ」が特徴的です。
疲れるような事をしていないのに、いつまでも疲労感が抜けず「だるさ」はやかて心にも影響し、やりたくてもできない事が多くなり、1日をダラダラと過ごすようになり、1年をダラダラと過ごしてしまいがちです。
ご本人はやりたい気持ちが強くても、体が動いてくれないため、歯がゆさはかなり募ってしまいます。
体調が悪くなると、体の色が黄色くなるのも特徴です。

 低血圧は体調を管理することでコントロールすることができます。

清須市の鍼灸院で働く若先生より