漢方はり治療から見た寒さ対策

11月にも入り、朝晩の冷え込みが強くなってきました。
日中との寒暖の差は10度以上になる日もあります。
そろそろ手先足先が冷えて困ると言う方が増えてきました。
気候の変化は人間の体に様々な影響をもたらします。
動物は秋になると食事量が増え体脂肪を蓄え、きたるべく冬に備えようとします。
人間も同じで「食欲の秋」と言うように、秋になると体の中に熱を閉じ込めるため、体脂肪を増やし寒さに耐えられる体を作ろうとします。
夏は発汗し、体温を下げ体を涼しく保ちます。
冬は脂肪を蓄え、毛穴を閉じ、体の中に熱を蓄えようとするのです。
冬になっても体脂肪を増やせず、毛穴が開いたままでは寒さに耐えられること ができません。

タイプ別寒さ対策

背中がゾクゾクしやすい、寒気がするとすぐに喉が痛くなり鼻水が出ると いった方はこのようなタイプです。
外出するときは首筋にスカーフなどを巻き、背中を冷やさないようにすることをお勧めします。
また、浮腫が多いと下半身冷え性になり、下腹が冷えて下痢をしやすくなります。
寒いところにいるとお腹が痛くなり下痢しやすいのがこのタイプです。
お腹の冷えは下半身の血行不良からきます。
足首が冷えると下腹部が冷えやすくなるため、長めの靴下をはくなどして足首を冷やさないようにすることをお勧めします。
冬になると手先足先の冷えが強くなり、大人になっても「しもやけ」ができる人があります。
このような方は手先足先の血流不足です。貧血傾向の方が多いのもこのタイプです。
できるだけ動物性の食事をとるようにし、血と肉になる食材を選ぶようにしましょう。
寒さに強い高血圧さんも要注意です!
高血圧の方は血流が良い反面、寒さに鈍感になってしまいます。
寒くても裸足でいたりすると足腰を冷やし、腰痛や坐骨神経痛になりやすくなるので要注意です。

色々寒さ対策を述べてきましたが、人間の機能は「甘やかすと衰える!」ものです。
寒いからと言って厚着をし過ぎると、人間本来持っている体温を維持する機能が衰えてしまいます。
ではどうしたらいいか…。
結局、時々薄着で体を動かすことも重要なんです~。