皆さん「プライマリ・ケア」ってご存知ですか?

簡単に言うと「どんな症状でも診てくれる家庭医」みたいなもので、ほとんどが医師の学会です。

という事で、鍼灸師である当院も「プライマリ・ケア」の一員であると思っていますし、特に当院のように、整形外科疾患だけでなく、内科疾患、婦人科疾患を取り扱える漢方鍼治療は全人科医療としても、「家庭医」と同等に患者さんの医療全般にわたってケアできると感じています。

そんなプライマリケア連合学会の大きな大会が、5月13日、14日でポートメッセなごやで行われたので参加してきました。

昼に着いて、会頭講演を聞いて、その後「身体診察の心技を語る〜フィジカル診断エクセレンス〜」のセッションを受講しました。
【モデル患者】
70歳
一人暮らしの男性
元職人で現在無職
6日前に39度8分の発熱があった後、手が急激にむくみ出し、箸も握れないほど
患者の両手の写真が掲載され、それを見て何が考えられるかを皆さんで考察すると言うもの…
両手のアップの写真を見ると、手背はまあまあシワが寄っているものの、MP関節、PIP関節、DIP関節に従って浮腫が強い。
指先の浮腫はシワが全くないほど…
MP関節、PIP関節もむくんでるからなんとなくばち指ではない…
指先の浮腫はシワが全くないソーセージ状態
そして、患者は、元職人・・・
患者情報が告げられた後、司会者から、「今いるテーブルで、この情報から何が考えられるかを皆さんでグループディスカッションをしてください…!」と告げられ、僕が座っているテーブルには2人の研修医と、同世代男性がいましたが、皆さんのディスカッションを聞きながら、意見を求めながらも、いろいろな検査法の可能性を聞けて、最終的には、感染症とか、肺炎とか、心臓病とか、…いろんな質疑応答が聞けました。
プライマリ・ケアを学ぶ事によって、当院で行っている鍼治療が地域貢献につながるように学んでいきたいと思います。