咳ぜんそくについて
「咳喘息」には漢方はり治療が効く!
- 症状が悪化する前に早めの治療をお勧めします -
【咳喘息とは】
喘息と言えば「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という喘鳴という症状と、気管支が収縮して咳が止まらず時に呼吸困難などの症状を現します。
しかし、咳喘息の場合は喘鳴という苦しさはなく、慢性的に咳だけが続く病気です。
風邪は治ったのに咳だけが続く。
もう何週間も咳が止まらなくて困っている。
タバコを吸うわけでもないのに咳が出るなどの症状は「咳喘息」の可能性が疑われます。
医療機関では主に気管支拡張剤が処方され、一度は症状が改善されますが、再発しやすいのが咳喘息の特徴です。
最近は咳喘息の治療のために、同時に漢方薬を処方する病院も増えてきているようです。
漢方はり治療も漢方薬も、元々は同じ東洋医学理論です。
したがって、「咳」という症状に対する病気の理論の考え方は同じです。
では、咳喘息に効果的な漢方はり治療ではどのように治療していくのでしょうか。
①虚弱体質で主に冷え症状の場合
このタイプの「咳」は、寒暖の差が大きなこの季節に悪化します。
体が冷えているため朝方の冷たい空気を吸い込むとつらく、温まると楽になります。
虚弱体質のため胃腸が弱く、胃内にチャポチャポと水が停滞します。
この胃内の水の停滞を水滞とも表現しますが、この水滞は時に鼻水になり鼻炎症状も現します。
また、夜寝るときに横になると咳が出ます。寝就いた後は治まります。
これは横になると肺に水気が迫るために起こる症状です。
治療は胃腸を温め、排尿や発汗作用を促し、水帯を減らしていきます。
直接お腹にお灸をしたり、釜戸の火力を強くするように、体内の温める作用を高めるツボに鍼を施します。
②声枯れ、痰の切れにくい空咳が続くのどや肺の乾燥症状の場合
このタイプの「咳」は咳込むとのぼせて赤ら顔になり、比較的激しい咳が出ます。
気管や気管支の潤いがなく乾燥しているため痰の切れも悪くなります。
肺や気管支が乾燥していると熱を持ちます。
その熱により寝就いて体が温まると激しく咳込みます。
治療は体の潤いを促すツボや、胸や背中の熱を鎮めるツボに鍼を施します。
③虚弱体質で咳とともに風邪症状もなかなか治らない場合
このタイプは咳と同時に鼻水やだるさ、食欲の減退など風邪の症状が長引いています。
長引く原因は、元々虚弱な体質な上に精神的なストレスにより胃腸が弱り抵抗力が低下しているために長引きます。
治療は胃の働きを盛んにして食べ物の消化を助けます。
直接お腹にお灸をしたり、脾経、胃経と呼ばれる胃腸の不調を改善する経絡のツボに鍼を施します。
こんな咳喘息に対して寒暖の差が大きな季節、長時間にわたり会話するなどのときに、のどに乾いた感じがしたり、あるいは激しい咳のために夜中に目がさめるといった症状でお困りの方はご相談ください。
清須市の鍼灸院で働く充先生より