ひざ関節痛
当院に来院される患者さんの中にも、ひざに痛みを訴える患者さんは少なくありません。そのほとんどが『変形性膝関節症』と呼ばれるものです。
変形性膝関節症
ひざの関節は大腿骨(ももの骨)、脛骨(スネの骨)、膝蓋骨(お皿)で構成されています。その関節の骨は軟骨で被われており、さらに、関節自体も関節包という袋で被われています。軟骨自身は痛みを感じにくく、軟骨が擦り減ってもさほど痛みは感じません。しかし、そのカスが関節包の袋を傷つけて水がたまったり、軟骨が無くなり骨そのものに負担がかかってくると、炎症が起こり痛みが激しくなってきます。その関節を変形させる原因には様々なものがあります。
原因
スポーツ障害、外傷、O脚、加齢、肥満など様々な原因がありますが、多くはひざという土台よりも上半身という家が大きすぎるために土台に負担がかかっているものがほとんどです。
治療
残念ながら骨そのものの変形を治すことは出来ません。それではどのように痛みを取り除くていくのか?漢方はり治療では、ひざの痛みの原因を寒熱(冷え・熱)、水の停滞(関節水腫・浮腫など)、血液の循環不良などが原因と診るため、それらのアンバランスを整えていきますので治療が可能です。それにより大半の痛みは取り除くことが出来ます。ただ慢性的な痛みに対しては、継続治療が必要となってきます。
継続治療の必要性
いったん痛めてしまったひざは、慢性的に移行するものが少なくありません。その理由としては上記の通り肥満・加齢・O脚などの原因が多く、これは長い間にわたり患つているものが多い為、治療にも時間がかかります。
ひざの痛み→痛みで動けなくなる→筋力の低下→さらに肥満する→肥満によりO脚・関節の変形に拍車がかかる、といった機序により慢性化します。こうならない為に、次のようなことに注意しましょう。
注意点
治療により必ず調子のよい日が出てきます。そのような時は、関節が固まらないように軽い運動をします。筋力の低下を防ぐために軽い運動(散歩・筋力トレーニング)を行うとよいでしょう。またひざへの負担がかかる姿勢(正座、長時間の同じ姿勢、和式便所、草取りなど)はなるべく避けましょう。特に注意が必要なのは、食事です。無理なダイエットではなく、規則正しい食生をを心がけましょう。