うつ病について②
☆うつ病と食欲について
不安や悩みから憂鬱な状態が長く続くと、考え事が多くなります。
答えの出る内容なら良いのですが、多くは答えの出ない内容なので、常にマイナス思考がフル回転となり、憂鬱な状態に拍車がかかります。
☆考え込むとのぼせます
安静時に心臓から拍出された血液の15%は脳に配分されます。人体の血液はよく使う機能に多く配分されるため、思考を酷使すると頭に血液が多く停滞してしまいます。こうなると脳は常に充血し、熱が停滞してしまい、頭を触ると熱くなっています。実際に頭痛も起こります。
その反動で手足末端は冷たくなっています。頭に多く血液が停滞すると言う事は他の部分に血液の不足が生じるのです。
その結果、胃腸を中心とした消化機能も血流が不足し、食欲異常が起こるのです。
☆食欲は次の3つに分けられます
①お腹は空かないが食べれば食べれる
体質として胃腸は弱くないのですが、胃腸を働かせる血液が思考や脳で消耗され、消化器系への血液の配分が少なくなると、胃腸を働かせることができないため食欲が増しません。食欲は無いのですが、胃腸自体は悪くないので、時間になれば一定量を食べることができます。そのため痩せていく事はありませんが、食事が楽しくなくなります。
②お腹が空かず食べれない
体質として胃腸が弱い人は、血液が思考や脳で消耗されると、消化器系の血流が不足し、胃の蠕動運動が鈍くなり、胃液の分泌も減少してしまいます。その為、全く食べたくない状態になります。
さらに憂うつな状態が続くと、胃の粘膜に血液が行き渡らず、粘膜そのものも弱くなり、胃が荒れてしまいます。
そのため、胃もたれ、膨満感、胃痛が起こり、お腹も空かず食べられなくなり、痩せてしまいます。
このような方は、もともと痩せている傾向にあり、胃腸が丈夫な方より、短い期間で体調不良が悪化してしまいます。
③ストレス食い
ストレスがあると欲求不満から食欲が増すタイプです。体質として胃腸が丈夫なため、食べることによってストレスを発散します。
ストレスが発散されると副交感神経が優位になり、胃酸が分泌され、さらに食欲が増します。しかし、この状態が長く続くと、胃腸が胃酸で荒れ、胸やけを起こすようになります。そして胸焼けは、少し食べると改善するため、ストレス→過食→胃酸の過剰分泌→胸焼け→過食、を繰り返し、調子のいい日がなくなってしまいます。
体調を改善し、食欲をコントロールすることにより、体のバランスを保ち、ストレスに打ち勝てる体を作るのが漢方はり治療の役目です。